4-Mixエンジン |
◆4-Mixエンジンの燃焼行程とオイル循環システム | ||||
0 | ||||
@圧縮 ピストンが上昇し、クランクケースが負圧になります。その際、混合燃料の一部が吸入ポートからバイパスを経て吸入されます。 |
A圧縮 引き続き混合燃料が流れ込み、バルブメカニズム、ギヤ、シリンダー壁、タイミングギヤを潤滑します。 |
B爆発 この段階で燃焼します。クランクケースには超過圧力が生じます。 存在する混合燃料はバイパスポートから吸入ポートヘ戻されます。 |
||
0 | ||||
C放出 その後ピストンが再び上昇し、発生した排ガスを外へ放出します。これと同時に、新たな混合燃料がクランクケースに吸入されます。 |
D吸入 ピストンが次に方向転換する際に、混合燃料を再度吸入ポートヘ押し戻し、新たに吸入された混合燃料と一緒にして吸入バルブを介して燃焼室へと送り込みます。 |
E吸入 このプロセスによって、エンジン作動にかかわる構成部全てが、持続的に更新される混合燃料で確実に潤滑されます。 |
||
スチール社が提供する全てのエンジンと同様、新型4-MIXエンジンも当社の基本原則にあくまでも忠実であることが前提です。 簡単で信頼性が高く、堅牢であること。 4-Mixエンジンはこれらの長所を保証しています。 また、バイパス方式の他にも数々の特徴があります。 |
|
@潤滑が自動的に進行 4-MIXエンジン原理によって、従来型4サイクルエンジンにおける構造的弱点が解消されました。 この画期的混合燃料潤滑によって、これまで4サイクルエンジンの重量や寸法を不利にしていたオイルパンやオイルポンプ、オイルフィルターが不要になるからです。加えて、バイパス方式によりマシンの向きは制限されません。 |
A4-MIXエンジンー環境に優しい原理 通常の2サイクルエンジンでは掃気損失が20%以上も生じ、未燃焼排ガスとして大気に排出されます。 同性能の4サイクルエンジンでは、排ガス量が2サイクルエンジンの1/5 にも削減されます。ガスの流れはバルブで完全に制御されるため、完全燃焼したガスだけが大気に排出されます。 |
Bコンパクト設計 4-MIXエンジンの非常にコンパクトな設計には、以下の細部技術が大きく貢献しています。 新規開発された非常に平らなピストン、これによって4-MIXエンジンの軽量化が実現するだけでなく、コンパクトな構造は他のパワーツールシリーズヘの組込みも可能にします。 |
C容易に調整できるバルブ(楽なメンテナンスも4-MIXエンジンの長所) 2サイクルエンジンのメンテナンス作業と比較した場合、違いは一つだけです。 バルブクリアランスの点検は、約135時間運転後に一度行うだけで済みます。 この調整は、ユーザーが3〜5分間で容易に行えます。 |
Dデコンプシステムによるイージースタート 4-MIXエンジンのスムーズな始動を確保するため、デコンプシステムを採用しました。 これによって始動時のバルブ開放時間が延長するので、マシン始動時にスターターロープを引張る力が大幅に軽減されます。 |
E軽量化によって負担を軽減 スチール技術陣は当社企業理念の実現に向けて鋭意努力し、詳細部に至るまで配慮しました。 例えば、バルブタイミングギヤ全体はポリアミド樹脂で構成されています。 これによって、これまで達成不能だった軽量化が実現するだけでなく、バルブタイミングギヤの耐久性も格段と向上します。 4-MIXエンジン専用に開発された追加部品に関しては、従来型部品に比べて重量が軽いことや、負荷耐久性が高い点を配慮して設計・構成しました。 その結果、4サイクル エンジン専用部品を総合してもエンジン全体重量の上昇はごく僅かに抑えられています。 |
◆小さな構成部品にも最新の素材と新規開発品を採用したことで、有利な重量出力比を実現 |
◆2サイクルエンジンと比較して、追加部品が少ない |
◆エンジン潤滑用に追加的構成部品は不要 |
◆4サイクルエンジン専用の特別部品は全て軽量 |
◆唯一の特別メンテナンス:バルブクリアランスの一回調整 |
◆デコンプシステムにより、始動時にスターターロープを引張る力が大幅に軽減 |